首元を冷やす便利アイテムに潜む落とし穴?ネッククーラーの液漏れに要注意【水道職人:公式】

暑い季節になると活躍するアイテムの一つが、「ネッククーラー(アイスリング)」です。
手軽に首元を冷やせることから、屋外での作業や通勤、熱中症対策として幅広い世代に支持されています。
しかし、便利な反面、ネッククーラーから液漏れが発生するというトラブルも少なくはありません。
正しく使えば快適な夏の味方になるネッククーラーですが、誤った使い方や知らぬ間の劣化は、思わぬ事故や健康被害につながる恐れもあります。
今回は、ネッククーラーの液漏れが起こる原因や対処法、安全に使用するための注意点などをご紹介します。
ネッククーラーとは何か?その仕組みと種類
ネッククーラーとは、首元を冷やすことで体温の上昇を抑える冷却アイテムです。
熱中症対策や、屋外での作業時の体力温存のために使われます。
ネッククーラータイプの種類は、大きく分けて3つにわかれます。
- PCMタイプ(蓄冷式)
水や特定の冷却材が封入されており、冷蔵庫や冷凍庫で冷やしてから首に巻くタイプです。
一定の温度で溶けて冷たさを持続する、PCM(Phase Change Material)素材が使われているのです。
- ジェルタイプ
保冷ジェルが中に入っており、冷蔵庫や冷凍庫で冷やして使用します。
柔らかくフィットしやすいのが特徴ですが、劣化しやすく破損や液漏れリスクが高い傾向があります。
- 電動タイプ
バッテリー式でペルチェ素子(そし)などを使い、電力で冷却するタイプです。
液体を使わないため液漏れの心配はありませんが、機械的故障や発熱に注意が必要です。
ネッククーラーの液漏れのトラブルは、主にPCMタイプやジェルタイプのように、中に冷却用液体や素材を封入した構造の製品に多く見られます。
ネッククーラーで液漏れが起こる原因
ネッククーラーの液漏れは、使用や保管方法、製品の品質に起因することが多いと言われています。
素材の劣化
頻繁に冷却や解凍を繰り返すことで、外側のシリコン、ビニール素材が硬化収縮し、ひび割れや亀裂が生じます。
とくに100回以上使用したものや、何年も前に購入した製品では注意が必要です。
物理的損傷
折り曲げた際の衝撃や落下、無理な力を加えたことにより、冷却材の封入袋が破れることがあります。
収納時に圧迫されたり、他の物と擦れたりして穴が開くケースもあるでしょう。
品質不良品
安価なノーブランド品や海外製の格安商品では、封入部分の接着不良や、素材の厚み不足により液漏れを起こしやすい傾向があります。
使用前に見た目を確認しても、内部で劣化が進んでいる場合があるのです。
凍結による膨張破裂
冷凍庫で長時間冷やしすぎたり、指定温度以下で凍らせることで、内容物が膨張し外側の袋を破裂させてしまう場合もあります。
冷却時間や冷凍環境は、必ず製品の使用説明書を確認して守ることが大切です。
液漏れが起きた場合の対処法と注意点
ネッククーラーから液体が漏れてしまったら、まずは手や肌に直接触れないよう注意しましょう。
とくに冷却材には化学成分が含まれていることがあり、肌トラブルの原因になります。
【ネッククーラーが液漏れした場合の対処法】
- 直ちに使用を中止する
- 漏れた液体に素手で触れないようにし、ビニール手袋やティッシュなどで拭き取る
- 使用していた衣服やタオルなどに付着した場合はすぐに洗濯し、必要に応じて漂白処理をする
- 肌に付着した場合はすぐに流水で洗い流し、異常があれば医療機関を受診する
- .製品は廃棄し、自治体の指示に従って不燃ゴミや危険物として処理する
液漏れが起こったネッククーラーは再利用しないでください。
破損箇所が目視できない場合でも、内部の構造に損傷がある可能性が高く、安全性が損なわれています。
なお、ネッククーラーの内部素材を排水口に流した場合、排水口がつまる原因となり得ます。
洗い流す前に拭き取る余裕がある場合には、ティッシュなどで拭き取ってから、付着箇所を洗うようにしましょう。
万が一排水口がつまってしまった場合は、とうきょう水道職人などの水道修理業者に連絡してください。
液漏れを防ぐためにできる予防策
液漏れを未然に防ぐためには、使用前の点検と、正しい取扱いが欠かせません。
- 使用前に表面をよく確認する
ヒビ割れや裂け目、変形、ニオイなどがある場合は使用を控えましょう。
- 冷却時間や保管方法を守る
必要以上に冷やしすぎると、破裂の原因になります。
冷却時間は説明書に従ってください。
また、冷蔵庫や冷凍庫では他の物と重ならないように保管するのが理想です。
- 無理に折り曲げたり、力を加えない
首に巻く際や持ち運び時に、形状を無理に変えたり折りたたむと、素材が傷みやすくなります。
- シーズンオフは丁寧に保管する
使用しない季節には、日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。
直射日光や高温多湿の環境は、素材劣化の原因となります。
- 消耗品と割り切り、数年ごとに買い替える
安価な商品や使用頻度が高い場合は、1~2年での交換を前提に考えておくと安心です。
液漏れで起きるリスクとは?
ネッククーラーの液漏れは、肌トラブルや誤飲など、さまざまな危険を孕(はら)んでいます。
このようなリスクを避けるためにも、使用者自身が正しい知識を持ち、製品の状態を常に確認しながら使用することが大切です。
肌トラブルやアレルギー反応
冷却材には防腐剤や化学物質が含まれており、体質・肌質によってはかぶれ、湿疹、化学熱傷を起こすことがあります。
違和感を覚えた場合には、すぐに医療機関に相談するようにしましょう。
衣服や家具の汚染
漏れた液体は衣服の色落ちやカーペット、布製品の染みなど、取り返しのつかない汚れを生む可能性もあります。
とくに賃貸物件の場合、漏れた液体が付着したことで色落ちなどが発生すると、原状回復が必要になる可能性もあります。
お子様やペットの誤飲リスク
漏れた液体を誤って口にしてしまうと、中毒や窒息などの健康被害が発生する恐れがあります。
小さなお子様やペットのいるご家庭では、とくに注意が必要です。
万が一誤飲が発生した場合、すぐに医療機関を受診してください。
安全に使用するためには信頼性の高い製品を選ぼう
液漏れリスクを少しでも減らすためには、製品選びも重要な要素です。
- 国内メーカーや認証済み製品を選ぶ
製品安全法やPSEマークなどの認証を受けた商品は、品質や素材管理がしっかりしている傾向にあります。
- レビューや口コミを参考にする
実際に使用した方の意見や評価をチェックし、液漏れの報告が多い製品は避けましょう。
- 保証や返品対応の有無を確認する
万が一のトラブルに備え、販売店の対応体制やサポートの有無も見逃せません。
涼しさと安全はセットで確保しよう
ネッククーラーは、正しく使用すれば夏の外出や、外での作業時に大きな助けとなる優秀なアイテムです。
しかし、液漏れによって健康被害や家財の汚損といった思わぬトラブルに見舞われる可能性があることも忘れてはいけません。
長く安全に使用するためには、使用前の点検や正しい冷却方法、そして製品選びの見直しが重要です。
液漏れの不安が少しでもある場合は、電動式のネックファンなど代替製品の検討もおすすめです。
この夏を快適に、そして安心して乗り切るために、ご使用のネッククーラーの状態を確認してみてください。