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【水道のプロが解説】水道管に空気が入ったときの抜き方と対処法

【水道のプロが解説】水道管に空気が入ったときの抜き方と対処法

突然、蛇口をひねったときに「ゴボゴボ」という異音がしたり、水が白く濁ったりした経験はありませんか?これらの症状は水道管内に空気が混入していることが原因かもしれません。

水道管内の空気は日常生活に支障をきたすだけでなく、放置すると設備の故障につながることもあります。この記事では、水道のプロフェッショナルとして、水道管に空気が入る原因から自分でできる対処法、そして専門業者に依頼すべきケースまで詳しく解説します。

なぜ水道管に空気が入るの?原因を知って対策しよう

水道管に空気が入る原因は様々です。空気が混入するメカニズムを理解して、予防策や適切な対処法を把握しましょう。

断水や工事で起こる空気混入のメカニズム

通常、水道管内は水で満たされており、空気が入ることはありません。しかし、自治体の水道工事や災害による断水が発生すると、配管内の水が一時的に抜け、その空いたスペースに空気が入り込みます。断水が解除され水が供給されると、この空気が水と一緒に家庭の配管内に流れてきます。

特に計画断水や地震後の給水再開時には注意が必要です。水道局からの通知がある場合は、断水中に元栓を閉めておくことで空気の混入を最小限に抑えることができます。また、高層階に住んでいる場合は、断水復旧後の空気混入がより顕著に表れることがあるため注意しましょう。

自宅配管工事や給湯器交換後のトラブル

自宅での水回りリフォームや給湯器の交換など、屋内配管工事を行った際にも空気が入りやすくなります。配管の一部を切断して接続し直す作業では、必ず配管内に空気が入りますが、工事後に元栓を開けると水とともに流れ出てきます。

リフォーム後は業者が空気抜き作業を行うのが一般的ですが、完全に抜ききれていないと、使用開始後しばらくは水に空気が混じります。その場合は少し様子を見るといいでしょう。

特に給湯器の交換後は注意が必要です。給湯器内に空気が残っていると、お湯が出なかったり、お湯の出方が不安定な状態になったりすることがあります。この場合、給湯器付属の空気抜きバルブを操作する必要があるかもしれません。

住宅の位置や設備による影響

建物の構造や立地によっても空気混入のリスクは変わります。例えば、水道本管の末端に位置する住宅では、工事等で混入した空気が末端にたまりやすいため、他の家庭より空気混入の影響を受けやすいです。

また、老朽化した住宅では蛇口のパッキンが劣化して隙間ができ、そこから空気が混入することもあります。定期的なメンテナンスで予防できるトラブルなので、蛇口からの水漏れなどを放置せず、早めに対処することが大切です。

マンションなどで受水槽を使用している場合は、ポンプで加圧する給水設備に空気が混入すると「エア噛み」と呼ばれる現象が起こることがあります。ポンプが空気を送り出せずないために起こり、最悪の場合ポンプが故障する可能性もあるのです。

こんな症状が出たら要注意!空気混入の兆候

水道管内に空気が混入すると、いくつかの特徴的な症状が現れます。早期発見で適切に対処し、大きなトラブルを防ぎましょう。

蛇口からの異音「ゴボゴボ」「シュー」の正体

最も一般的な症状は、蛇口をひねったときの「ゴボゴボ」「ボコボコ」という水と空気が混ざり合って出てくる音です。断水復旧直後や工事後によく発生し、通常は短時間で収まります。

蛇口から出る音には実はいくつかのパターンがあります。「ブシュッ」という短い破裂音は、溜まっていた空気が一気に解放される音で、一時的なものなら心配ありません。しかし「ゴゴゴゴ」と継続的に唸るような音は、配管内に相当量の空気が滞留している可能性があります。

しかし、「シュー」という音が持続する場合は最も要注意です。配管内に空気が残っている可能性だけでなく、微細な亀裂から空気が漏れ込んでいるかもしれません。持続する異音は放置せず、原因の究明が必要です。

また、水を止めたときに「ドンッ」という衝撃音がする場合は、ウォーターハンマー現象かもしれません。これは配管内の水圧変動による振動で、空気の混入が関係していることもあります。ウォーターハンマーが続くと配管接続部の緩みや破損の原因となるため、早めの対策が望ましいでしょう。

水圧低下やエアロック現象

空気が大量に入ると、水の流れが妨げられ水圧が不安定になったり、一時的に水が出なくなったりすることがあります。これは「エアロック現象」と呼ばれ、配管内の大きな空気の塊が水の流れを遮断している状態です。

特に2階以上の高い場所にある蛇口では、空気が上部に溜まりやすいため、水が出にくくなる傾向があります。例えば、1階の蛇口からは水が普通に出るのに、2階や3階の蛇口からは水がほとんど出ない、または全く出ないというケースはエアロック現象の典型例です。

エアロック現象は単に不便なだけでなく、給湯器などの設備に負担をかけることもあるため、早めに空気を抜く対処を行いましょう。給湯器がエアロックを起こすと、バーナーの点火不良や異音の発生、最悪の場合は故障につながることもあります。

白い濁り水の原因と安全性

断水復旧直後などに白い濁った水(白濁水)が出ることがあります。これは水中に微細な空気の泡が混ざっているためで、コップに汲んでしばらく置いておくと泡が消えて透明になります。

見た目は心配かもしれませんが、原因が空気由来であれば健康上の問題はありません。しばらく水を出し続けることで徐々に透明になります。ただし、異臭や不自然な色合いがある場合は空気以外の原因も考えられるため、注意が必要です。

空気由来の白濁水かどうかを見分ける簡単な方法として「コップテスト」があります。白く濁った水をコップに入れ、しばらく置いて観察します。下から上に向かって徐々に透明になっていき、最終的にはすべて透明になれば空気が原因です。全体が均一に濁ったままなら、他の原因の可能性があります。

赤茶色の水が出る理由

空気と一緒に錆や砂などの異物が混入すると、水が赤茶色に濁ることがあります。これは断水中に管内に入った砂や錆が、復旧時に空気と一緒に流れ出た状態です。特に古い住宅や配管が経年劣化している場合に発生しやすい現象です。

この場合は飲用を避け、洗濯機や給湯器などの使用も控えましょう。濁り水に含まれる異物はフィルターの目詰まりや故障の原因になります。透明になるまで十分に水を流し、異物を排出することが大切です。特に洗濯物に赤茶色のシミがつく可能性があるため、洗濯機の使用は水が透明になったことを確認してから行いましょう。

赤茶色の水が継続的に出る場合は、配管の腐食が進行している可能性があります。一時的なものではなく長期間続く場合は、配管の点検や交換を検討する必要があるかもしれません。

自分でできる!水道管の空気抜き方法

水道管内の空気は、基本的に自分で対処することができます。以下の手順で安全に空気を抜いていきましょう。

準備:蛇口のフィルター類を外そう

まず、キッチンや洗面所の蛇口に付いている浄水器カートリッジや泡沫キャップ(こまめエアレーター)を外しておきます。空気抜きの際に錆や汚れが一緒に出てくる可能性があり、フィルターが目詰まりするのを防ぐためです。

外し方は蛇口の種類によって異なりますが、多くの場合は手で回すか、専用の工具を使って取り外せます。取り外しが難しい場合は、無理に外そうとせず、そのままでも構いません。ただし、作業後にフィルター部分の掃除が必要になる可能性があります。

バケツなどを用意し、外した部品は紛失しないよう保管しておきましょう。また、作業中は水が飛び散ることもあるので、タオルも準備しておくと良いでしょう。

ステップ1:元栓の確認と適切な開け方

断水や工事後で元栓を閉めていた場合は、すべての蛇口を閉めた状態で元栓をゆっくりと開きます。勢いよく一気に開けると、混入した空気が押し出される圧力で蛇口を破損させる恐れがあるため注意しましょう。

元栓の位置は住宅によって異なりますが、一般的には玄関周辺、キッチン下、浴室近く、または屋外の水道メーター付近にあります。マンションの場合は、専用のパイプスペースに設置されていることが多いです。

元栓が既に開いている場合(通常の状態で空気が入った場合)はこの手順は不要ですが、いずれの場合も急激な圧力変化を避けることを意識してください。

ステップ2:効果的な通水の順番

空気抜きの基本は、家中の蛇口から順番に水を出していくことです。効果的な順序としては、以下のように行います。

  1. まず、家の外に散水栓や蛇口がある場合は、そこから水を出します。屋外に蛇口がない場合は、台所や洗面所など屋内の蛇口から始めましょう。
  2. 水が透明になるまでしばらく流し続け、空気と汚れを排出します。最初は勢いよく水が飛び出したり、「ブシュッ」という音とともに空気が抜けたりすることがあるため注意してください。
  3. 次に、家中の他の蛇口も一つずつ順番に開けて水を出します。一度にすべての蛇口を開けると水圧が分散して効果が薄れるため、一つずつ確実に行うことが大切です。
  4. 複数階がある場合は、家の中で最も高い位置にある蛇口から順に開けていくと効果的です。空気が水より軽く、配管の高い位置に溜まりやすいからです。
  5. それぞれの蛇口で10〜30秒程度、水が勢いよくスムーズに出るまで流し、いったん閉めます。泡立ちや白濁がある場合は、それが収まるまで少し長めに流すといいでしょう。
  6. 洗濯機の給水栓、キッチン、洗面所、お風呂のシャワーなども同様に開け、最後にトイレも2〜3回流しておきます。

時間をおいてもまだ空気が残っていると感じる場合は、同じ手順を数回繰り返すことで徐々に抜けていくことが多いです。特に高層階の場合は、完全に空気が抜けるまでに時間がかかるため、焦らず繰り返し行いましょう。

ステップ3:作業後の確認ポイント

すべての蛇口から水を出し終えたら、通常通り水を使ってみて異音が解消しているか確認します。蛇口から出る水が透明で、異常な音や水の跳ねがなくなっていれば成功です。

外していた浄水器や泡沫キャップを元に戻し、元栓も全開状態になっているか確認しましょう。泡沫キャップを取り付ける際は、ねじ山を斜めに入れないよう注意して、水漏れがないようにしっかりと締めてください。

作業後しばらくは念のため水の出方や音に注意を払い、異常がないか観察を行います。通常、空気抜き作業後はすぐに症状が改善しますが、配管の状態によっては数時間かかるかもしれません。

もし「シュー」という持続音がする場合は、配管の亀裂など別の原因が疑われます。その際は無理に使い続けず、専門業者に点検を依頼してください。

東京都でおすすめの「ホームセンター」

空気抜き作業や水道のメンテナンスに必要な工具や部品を入手できる、東京都内のおすすめホームセンターをご紹介します。

ホームセンターコーナン 江東深川店

住所:江東区深川1-6-2

営業時間:9:00〜21:00(不定休)

清澄白河駅近くの下町エリアにある大型店で、日用品から工具・配管部品まで揃います。駐車場完備で、水道補修用品やDIY資材も充実しています。

ロイヤルホームセンター 南千住店

住所:荒川区南千住4-1-4

営業時間:1F資材館6:30〜21:00、2F・3F9:00〜21:00(年中無休)

南千住駅徒歩4分と好立地の店舗です。早朝からプロ向け資材も提供している大型店で、水道管のパーツや修理キット、工具類の品揃えが豊富です。

スーパービバホーム 豊洲店

住所:江東区豊洲3-4-8

営業時間:資材館6:30〜21:30、生活館9:30〜21:30

大型商業施設内にある超大型店で、プロ仕様の水道部品から家庭向けリフォーム用品まで幅広く取り扱っています。水回りリフォームコーナーや工具レンタルサービスも利用可能です。

カインズ 町田多摩境店

住所:町田市小山ヶ丘3-6-6

営業時間:9:00〜20:00(年中無休)

東京西部エリア最大級のホームセンターで、水道関連ではパイプや継手、パッキン類の在庫が豊富です。郊外型の広大な売り場面積を誇り、車でのアクセスに便利です。

島忠ホームズ 大田千鳥店

住所:大田区千鳥2-33-1

営業時間:ホームセンター9:00〜20:00、家具フロア10:00〜20:00

東急多摩川線武蔵新田駅から徒歩5分圏内にある家具とホームセンターの複合店です。水道管の補修テープやシール剤、パイプレンチなどの工具類も揃っており、鍵の合鍵作成や木材カットなどのサービスも提供しています。

自力での対処が難しいケース

自分で空気抜きを試みても改善しない場合や、より深刻な症状が見られる場合は、専門業者への相談が必要です。

頑固な空気抜けや持続する異音

何度も水を流しても異音が続く場合、配管内に取り残された空気が大きなエアポケットになっている可能性があります。特に以下のような状況では、プロの技術が必要です。

  • 24時間以上経過しても異音が改善しない
  • 水を出すたびに異音が発生する
  • 2階や3階など高い階の蛇口から全く水が出ない
  • 蛇口をひねったときの水の出方が不規則で、勢いが安定しない
  • 給湯器がエア噛みを起こして正常に動作しない

自力で解消しない頑固なエア噛みは、専門業者による配管の徹底洗浄やエア抜きバルブの設置が必要かもしれません。エア抜きバルブは配管の最上部に取り付けることで、自然に溜まった空気を外部に逃がすため、継続的な空気混入問題を解決できることがあります。

また、水を止めたときの「ドン」という衝撃音(ウォーターハンマー現象)が頻繁に起こる場合も、配管の固定強化や水撃防止器の設置など専門的な対応が必要かもしれません。

配管の破損や漏水が疑われるとき

「シュー」という音が続く場合や、水道メーター付近でチョロチョロと水が流れる音がする場合は、配管に亀裂が入って空気と水が漏れている可能性があります。また、壁の中や床下での漏水は素人では発見・修理が難しいため、速やかに専門業者に連絡しましょう。

具体的に以下のような症状が見られる場合は、すぐに専門家に相談すべきです。

  • 使用していないときにも水道メーターのパイロット部分が回っている
  • 壁や天井に湿りやシミが見られる
  • 床下から水の音がする、床がたわむ、またはふかふかになっている
  • 水道料金が突然高くなった
  • 蛇口の周りや配管接続部から水が滴り落ちている

漏水は放置すると水道料金の無駄だけでなく、建物の劣化や浸水被害につながる恐れもあります。速やかな対応が重要です。

水道管のトラブルは「とうきょう水道職人」へ

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修理前には必ず現場を確認して原因を特定し、無料で見積もりを提示します。見積もりにご納得いただいてから作業を開始するため、予想外の高額請求の心配はありません。支払い方法も現金のほか各種カード、振込、コンビニ決済、QRコード決済まで柔軟に対応しています。

水道は生活の命綱です。「とうきょう水道職人」なら、空気混入の原因究明から対処、再発防止策の提案まで、トータルでサポート可能です。水道のトラブルでお困りの際は、ぜひご相談ください。

 

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