トイレタンクの掃除方法と汚れを防ぐポイントを解説
常時水に浸されているトイレタンク内は、汚れが溜まりやすい箇所の一つです。
とはいえ、具体的な掃除のやり方がわからず、放置してしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本記事では、トイレタンクの掃除方法を詳しく解説します。
記事の後半では、キレイな状態を保つポイントも後述しているいくので最後までご覧ください。
トイレタンクを掃除しないとどうなる?
トイレタンクの掃除方法を確認していく前に、まずは掃除しないことによるリスクを紹介します。
以下のトラブルを避けるためには、早めの掃除が不可欠です。
トイレタンクを掃除しないことで起こりえるトラブル
- カビが繁殖する
- 悪臭が発生する
- 水流が悪化する
カビが繁殖する
トイレタンクを掃除せずに放置すると、カビが繁殖してしまうかもしれません。
タンクの内部は常に水が溜められており、湿気が充満してカビが発生しやすい状態です。
少しの期間でも手入れを怠ると、黒カビや赤カビがあっという間に繁殖します。
そうして繁殖したカビは、水を流すたびに便器へと広がるため、私たちの体内に入って健康被害を及ぼすおそれがあります。
また、黒ずみの原因となってトイレの見た目も悪くするので、定期的な掃除が必要です。
悪臭が発生する
トイレタンクの掃除を怠ることでカビが繁殖すると、悪臭の発生にもつながります。
トイレ用の消臭剤を設置すれば一時的に軽減できますが、根本的に解決するにはカビそのものを除去しなければなりません。
なお、掃除の頻度だけでなく、トイレの使用頻度自体が少ない場合には、タンク内に溜まった古い水が腐ることで悪臭が発生しているケースもあります。
水流が悪化する
トイレタンクを掃除していないと、水の流れが悪くなる原因にもなります。
手入れが行き届いていないタンク内には、少しずつ水垢が溜まっていきます。
そうして蓄積した水垢が、浮き球やゴムフロートの動きを妨げて、水流を悪化させるのです。
水垢は時間の経過とともに落ちにくくなるため、掃除の負担も増えてしまいます。
快適にトイレを使用するためにも、タンク内の汚れは定期的にチェックしましょう。
月1回が目安!トイレタンクの蓋を開けない掃除方法

では、トイレタンクはどのように掃除すればよいのでしょうか?
ここからは、トイレタンクの掃除のやり方を、手軽な方法と丁寧に行う方法に分けて紹介します。
まずは、月1回を目安に取り入れたい手軽な手入れの方法を見ていきましょう。
手洗い器が付いているトイレタンクであれば、以下の方法で蓋を外さずに掃除できます。
トイレタンクの蓋を開けない掃除方法
- 方法①重曹でつけ置き洗い
- 方法②酸素系漂白剤でつけ置き洗い
- 方法③トイレタンク用の洗浄剤で掃除
方法①重曹でつけ置き洗い
トイレタンクの蓋を開けずに掃除する方法としてまず挙げられるのが、重曹によるつけ置き洗いです。
弱アルカリ性の性質を持つ重曹には、たんぱく質を分解する作用があり、カビや黒ずみの除去に効果的です。
そのうえ、消臭効果もあるため、悪臭の発生を予防するのにも役立ちます。
以下の手順に沿って、トイレタンクの内部をキレイにしましょう。
重曹を使用する掃除方法
- 手洗い器の穴に大さじ1杯程度の重曹を入れる
- 3~6時間ほど放置する
- 洗浄レバーを引いて排水する
重曹はドラッグストアや100円ショップで購入することができます。
投入から数時間はトイレを使用できなくなるので、外出前や就寝前に行うのがおすすめです。
方法②酸素系漂白剤でつけ置き洗い
酸素系漂白剤を使用したつけ置き洗いも、トイレタンクを手軽に掃除できる方法です。
主成分である過炭酸ナトリウムが水に溶ける際に活性酸素を発生させ、タンク内の汚れやニオイを分解してくれます。
掃除の手順は、以下の通りです。
酸素系漂白剤を使用する掃除方法
- 大さじ一杯程度の酸素系漂白剤を40~50℃のお湯に溶かす
- 手洗い器の穴から注ぐ
- 1~2時間ほど放置する
- 洗浄レバーを引いて排水する
酸素系漂白剤は皮膚に触れると肌荒れが起きるおそれがあるため、ゴム手袋を必ず着用して作業しましょう。
方法③トイレタンク用の洗浄剤で掃除
市販のトイレタンク用の洗浄剤を使用するのも選択肢の一つです。
重曹や酸素系漂白剤よりも価格はやや高めですが、専用の洗浄剤なので汚れやニオイをより効果的に除去できます。
基本的な手順は、重曹や酸素系漂白剤のつけ置き洗いと同様です。
トイレタンク用の洗浄剤を使用する掃除方法
- 手洗い器の穴に洗浄剤を入れる
- 商品に記載されている時間放置する
- 洗浄レバーを引いて排水する
トイレタンク用の洗浄剤は種類が多く、使用量や放置する時間も異なるため、取扱説明書を確認してからご使用ください。
より丁寧に!トイレタンクの蓋を開ける掃除の手順
「トイレタンクに手洗い器が付いていない」「汚れをしっかりと落としたい」といった場合は、蓋を外して掃除する必要があります。
以下を参考に、掃除に必要な道具を事前に準備しておきましょう。
トイレタンクの蓋を開けて掃除するときに用意するもの
- マイナスドライバー
- ゴム手袋
- スポンジ
- 中性洗剤
- 歯ブラシ
- クリームクレンザー
- 乾いた布
- トイレブラシ
これらを揃えたら、以下の手順に沿って作業を進めていきます。
トイレタンクの蓋を開ける掃除方法の手順
- 止水栓を閉める
- トイレタンクの蓋を開ける
- トイレタンクの蓋を洗う
- トイレタンクの中を掃除する
- 洗浄レバーを回して洗剤を流す
止水栓を閉める
はじめに、トイレの壁や床に設置されている止水栓を閉めます。
止水栓を開けたまま作業すると、掃除中に水が流れてきてしまうためです。
なお、止水栓にはハンドルタイプ・ドライバータイプ・内ネジタイプの3種類があります。
ハンドルタイプは手で回せますが、ドライバータイプや内ネジタイプの場合は、マイナスドライバーが必要です。
止水栓を閉めたら、洗浄レバーを回してタンク内の水を流し切り、次の工程に進みます。
トイレタンクの蓋を開ける
次に、トイレタンクの蓋を開けます。
蓋が陶器製の場合は落とすと割れてしまうため、慎重に扱うのがポイントです。
蓋が管とつながっていなければ、そのまま持ち上げるだけで取り外せます。
一方で、管がつながっている場合は、接続部分を固定しているナットを反時計回りに回して緩めてください。
また、タンクの種類によっては内蓋が設けられていることがあり、製品ごとに外せるものと外せないものがあります。外せないタイプを無理に開けると破損の原因になるため、品番を確認し、メーカーの指示に従いましょう。
トイレタンクの蓋を洗う
トイレタンクの蓋を外したあとは、以下の手順で蓋の裏側を洗います。
トイレタンクの蓋の裏を掃除する手順
- スポンジに中性洗剤を付ける
- スポンジを擦りながら汚れを落とす
- 歯ブラシで細かい箇所や落ちにくい汚れを落とす
- 濡らした布で洗剤を拭き取る
- 乾いた布で水気を取る
内蓋が設けられている場合は、内蓋の表面に付着した汚れを布で拭き取りましょう。
上記の方法でも取れない頑固な水垢があるときは、クリームクレンザーを塗布したスポンジで擦り洗いをするのがおすすめです。
ただし、トイレタンクの中にクレンザーが入ると故障の原因になるため、洗面台や浴室で作業してください。
また、移動や作業中に蓋をどこかにぶつけてしまうと、傷が付いたり穴が空いたりするおそれがあるので、タオルやマットで保護しておくと安全です。
トイレタンクの中を掃除する
トイレタンクの蓋をキレイにできたら、トイレブラシを使用して内部を掃除します。
以下の手順で、カビや水垢を落としていきましょう。
トイレタンクの中を掃除する手順
- タンク内に中性洗剤をかける
- 1~2分ほど放置する
- トイレブラシで汚れを擦り落とす
酸性やアルカリ性の洗剤は、プラスチック製のパーツを傷付けるおそれがあるため、中性洗剤を使用することが重要です。
また、着脱可能なパーツは、取り外してから歯ブラシで細部まで洗うことをおすすめします。
洗浄レバーを回して洗剤を流す
トイレタンク内の掃除が終わったら、外したパーツと蓋を元に戻し、止水栓を開けます。
そのあと、洗浄レバーを引いてタンク内の洗剤をしっかりと流しましょう。
洗剤が残ってしまうと、それがカビや水垢の原因となるため、2~3回ほど流しておくと安心です。
トイレタンクを掃除する際の注意点

ここからは、トイレタンクを掃除する際に注意すべきことを解説します。
誤った掃除方法でトイレタンクを壊さないよう、以下の点を必ず確認しておきましょう。
トイレタンクを掃除するときの注意点
- トイレタンクに熱湯を流さない
- ブラシで強く擦らない
- 洗剤を混ぜて使用しない
トイレタンクに熱湯を流さない
トイレタンクを掃除する際は、熱湯を使用しないよう注意が必要です。
陶器製の部分に熱湯がかかると、急激な温度変化によってひび割れが起きてしまうためです。
また、内部のパーツはプラスチック製が多いため、熱によって変形や破損を招くおそれもあります。
熱湯の殺菌効果に頼らずとも、定期的な掃除でカビは除去できるので、水やお湯をご使用ください。
ブラシで強く擦らない
トイレタンクの汚れを落とす際は、優しく擦るように意識することが大切です。
ブラシでトイレタンクの内部を力強く擦ると、プラスチックや金属の部品を傷付けて劣化を早めてしまいます。
さらに、タンク内の表面に施されたコーティングが剥がれると、かえって汚れやカビが付着しやすい状態になりかねません。
汚れを完璧に落とせない場合でも、無理に擦らず、自力で落とせる範囲までにとどめておくのが安全です。
洗剤を混ぜて使用しない
トイレタンクの掃除を行う際は、複数の洗剤を同時に使用しないように注意しましょう。
洗剤が混ざってしまうと、それぞれの洗浄効果が弱まるだけでなく、人体に有毒なガスが発生するかもしれません。
たとえ同時に使用しなくても、短時間で異なる洗剤を入れることで、タンク内で化学反応を起こす危険性があります。
複数の洗剤を使用しないのはもちろん、種類を変える場合は日を改めてからご使用ください。
トイレタンクの汚れを防ぐポイント
トイレタンクは一度汚れてしまうと掃除の手間がかかるため、日頃からキレイな状態を保つことが大切です。
本項では、簡単に実践できるトイレタンクの汚れを予防するポイントを紹介します。
トイレタンクの汚れを防ぐためのポイント
- ポイント①手洗い器に設置型の洗浄剤を置く
- ポイント②こまめに掃除する
- ポイント③換気して湿気を逃がす
ポイント①手洗い器に設置型の洗浄剤を置く
トイレタンクに手洗い器が付いている場合は、設置型の洗浄剤を使用するのがおすすめです。
手洗い器に洗浄剤を設置すると、水を流すたびに洗浄液がタンク内へと流れ込み、自動で除菌・消臭できるため、掃除の手間を大きく減らせます。
スーパーやドラッグストアで手軽に購入できるので、ぜひ取り入れてみてください。
ポイント②こまめに掃除する
頑固な汚れやカビを防ぐには、定期的な掃除が欠かせません。
トイレタンクの汚れは蓋を開けないと確認できないため、掃除を後回しにしがちです。
しかし、カビや水垢は放置するほど落としにくくなります。
一度の掃除を楽に済ませるためにも、こまめに掃除する習慣を身につけましょう。
ポイント③換気して湿気を逃がす
換気を徹底して湿気を逃がすことも、トイレタンクをキレイに保つポイントです。
先述の通り、トイレタンクの中は湿気が充満しており、カビが発生しやすい環境です。
除湿剤を置いたり、換気扇を回したりといった工夫を取り入れることで、余分な湿気を減らし、カビの繁殖を抑えられます。
トイレまわりでお困りならとうきょう水道職人にお任せ
トイレタンクは湿気が充満しており、カビの温床になりやすい箇所です。
掃除せずに長期間放置すると、落ちにくい汚れが蓄積し、便器の黒ずみや悪臭の発生、水流の悪化などにつながります。
このようなトラブルに発展する前に、今回紹介した掃除方法を取り入れ、衛生的な環境を保ちましょう。
もしトイレタンクになんらかのトラブルが起きた場合は、とうきょう水道職人にお任せください。
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